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今そこにある危機

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2008年10月4日


ここ最近、顧問先や新規のお客様も含め

労務トラブルの相談が非常に多くなってきています。

今日も、1社その対応で急遽訪問することになりました。

それも最近の傾向としては、会社側に落ち度があっての

トラブルではなく、信義に欠けた不条理な社員の態度や

明らかにそれっぽい問題社員が原因で起きていることが多い

ように見受けられます。

このようなトラブルが起きてしまった場合、会社だけの判断で

妥当だと思うような対応をしてしまうと、後々大きな問題に

発展してしまう可能性があります。

なので、何事も最初が肝心。。

まずは、背景や事情を整理し、問題となっている争点を

確認してから、経営者と一緒に対応策を検討します。

僕自身、社労士をやっていて、明らかに社員に非があるな

というような問題にも多々直面します。

しかし、現行の労働法制では、たとえ会社に落ち度がなく、

社員側に問題があったとしても、そう簡単に解雇などの

強権は行使できないのが現状です。

現行の労働法制は、過度な労働者保護のスタンスが

強すぎるため、はたして企業経営にとって本当に生きた

法律となっているのか、と疑問に思うことも正直あります。

労働法は大事な法律ですが、悪法になってしまっては

いただけません。

その昔、ローマの天才カエサルは言っています。

「何事も、たとえそれが悪いとされていることであっても

 それが始められらたそもそもの動機は善であった」と。。

善から悪への転換が起きてしまうのは、時間の経過とともに

外的環境が変化してしまうからであって、なにも制度や法が

本質的に悪いわけではないということです。

つまり、環境の変化や時代に適応できなくなった制度や法は

結果的に不幸や弊害しかもたらさなくなってしまうものなのです。

最近、いわゆる「モンスター社員」という言葉を耳にするように

なりましたが、これは働く側の人の意識や労働環境が昔に比べて

変化してきたということなのかもしれません。

であれば、旧態依然の理が適さなくなってくるのは明らかです。

が、現状の法理に従わざるを得ない以上、法を遵守しつつ、

法が許す範囲で最大効果を出せるように知恵を絞るのが

僕ら社労士の役目だと思います。

そのような問題を少しでも未然に防ぎ、会社発展に寄与できるよう

これからも日々精進あるのみと自らに言い聞かせた1日でした。