2009年7月17日 のアーカイブ

マキアヴェッリ

カテゴリー: ブログ

2009年7月17日


梅雨が明けてからというもの

毎日暑い日が続いています。。

こんな時期だからこそ夏バテだけは避けるよう

体調管理に注意です。

さて、昨日は懇意にしている社長からのお誘いで

商工会議所主催の「経営革新塾」に参加してきました。

この塾は、ドラッカーの理論を中心とした勉強会ですが、

昨日は、参加者全員でマキアヴェッリを考察しました。

君主論で有名なマキアヴェッリは、その評価においては

昔から賛否両論ですが、僕個人としてはかなり大好きな

人物の一人です。

君主論は、今でも帝王学、リーダーの座右の書として

欧米などでは広く読まれています。

マキアヴェッリが残した偉大な功績は一言でいえば

人間性についての冷徹な考察だと思います。

マキアベッリの君主論の冒頭に、有名な次の言葉があります。

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古今東西、多くの賢人たちは想像の世界にしか存在しないような

共和国や君主国を論じてきた。

しかし人間にとって、いかに生きるべきかということと、実際はどう

生きているかということは、大変にかけ離れているのである。

だからこそ、人間いかに生きるべきか、ばかりを論じて現実の人間の

生きざまを直視しようとしない者は、現に所有するものを保持するどころか

すべてを失い破滅に向かうしかなくなる。

なぜなら、なにごとにつけても善を行おうとしか考えない者は、

悪しき者の間にあって破滅せざるをえない場合が多いからである。

それゆえに、自分の身を保とうと思う君主(指導者)は、悪しき者で

あることを学ぶべきであり、しかもそれを必要に応じて使ったり使わな

かったりする技術も、会得すべきなのである。

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マキアベッリの人間についての冷徹な考察。

ホント、すごいと思います。

君主論は、政治の「技」についての論考ですが

つきつめれば、「人間性の本質」を突いた普遍的な名著です。

経営者や人事マンは、一度読んでおいても損はないと思います。