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古代ローマ談義

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2010年2月23日


今日は顧問先のF社長の嬉しいお取り計らいで
古代ローマに造詣の深いとある食品ブランドマネジメント
会社のG社長をご紹介頂きました。

 

かくいう自分も古代ローマはいろんな意味で
好きな分野なので、始終盛り上がってしまいました。

 

F社長、S西さん、途中話がマニアック過ぎてすいませんでした。。。
そして、嬉しいご配慮、有難うございました。

 

古代ローマについては、塩野七生の書籍を中心に
ずっと読み続けていますが、ローマという大国家を作った
人間たちの描かれ方が、本当に絶妙な作品です。

 

そういえば、昨日クリント・イーストウッド監督の新作
「インビクタス」を観てきましたが、作中描かれていた
ネルソン・マンデラ大統領の深い寛容さは、それこそ、
カエサルの寛容の精神を体現しているように映りました。

 

そのうち、「ローマ人を読む会」みたいなのやろうかな。。
よし、いつかやろう。

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ユリウス・カエサルにみるリーダーの条件②

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2009年1月26日


前回お話したリーダーの資質についての続きです。

 

イタリアの高校の歴史教科書には次のように

書かれています。

指導者に求められる資質は、次の5つである

 

○知性

○説得力

○肉体上の耐久力

○自己制御の能力

○持続する意志


「カエサルだけが、このすべてを持っていた」

 

カエサルがいかに凄いリーダーだったか

もう少し書いてみたいと思います。

○知性

知識や教養はもちろん、多くの人間が見たいと欲する現実しか

見ようとしない中で、見たくない現実までをも見据える能力を持ち、

見据えた後で、それがどの方向に向かうのが最良の道であるかも

理解してこそ真の知性と呼べるものである。

(塩野七生/ローマから日本が見えるより)

カエサルは、共和制ローマ末期の人ですが、もはや元老院による

統治システム(共和政)が制度疲労を迎え、限界であることを悟り

新しい統治システム(帝政)を見据えて元老院体制と戦った人物です。

 

このカエサルの知性によって、大きな転換を迎えたローマですが

それが最良な選択であったことは、後世の歴史が証明しています。

○説得力

説得力については、前回もお話しましたが

自分の考えを他人に伝え、理解させ、人を動かす能力です。

 

文章であれ演説であれ、人を動かすことができなければ

リーダーとして失格です。

カエサルは、この点でも最高のリーダーでした。

○肉体上の耐久力

目的を達成するためには、何よりもまず健康でなくてはなりません。

カエサルは、それこそ暗殺されるまで病気知らずでした。

 

またガリア戦役では、常に戦の連続ですが

常に先頭に立って馬を走らせていました。

○自己制御の能力

自己制御とは、自制心でもあります。

どんなに成功しても浮かれることなく、また失敗しても

落胆することもありません。嫉妬や怒りとも無縁であり

自らの感情をコントロールする。

 

感情的になったり、自分を見失うことがあっては

リーダーたるもの部下の求心力は得られません。

また、敵であっても許してしまうカエサルは、

偉大な「寛容さ」も持ち合わせていました。

カエサルの寛容さを伝えるこんなエピソードがあります。

 

ポンペイウスとの決戦を控え、ルビコン川を渡る前、

ガリア戦役を通してずっとカエサルの右腕であった

ラビエヌスという武将がポンペイウス側に寝返ったときも

カエサルは、彼の荷物を丁寧に送ってあげました。

 

大事な右腕を失ってもカエサルは、その寛容さを

忘れませんでした。

○持続する意志

目的達成のために何が必要で、どう行動すればいいか

理解し、必ず実行する。

 

そして、どんなに窮地に陥っても決して諦めず最後まで

やり抜く強い意志

 

暗殺という悲劇により、志半ばで彼の夢は絶たれてしまいますが、

彼の一貫した理念と行動力は決して揺らぐことはありませんでした。

 

これは、後にローマ帝国の初代皇帝となるアウグストゥスを

自らの後継者に指名したことでもはっきりとしています。

イタリアの教科書にあるようなリーダーとはかくあるべきと

いうのは簡単ですが、現実的にかなりハードルは高いですね。

 

ただ、「リーダー」を図る指標としては、まずもって

正確なモノサシでもあると思います。

 

また、人の上に立つべき人として、これらの資質を少しでも

持ち合わせている人は、目的達成の可能性が高くなると思います。

たいそれた大風呂敷を拡げるつもりはありませんが、

自分もこうした資質をもてるよう精進したいと思います。

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ユリウス・カエサルにみるリーダーの条件

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2009年1月24日


今さらながらですが、今週はオバマ大統領の就任式がありましたね。

これで、アメリカは民主党による新体制に移りました。

アメリカが国際社会で再びリーダーシップを発揮できるか、

困難が多い「今という時代」を再生できるか・・まさに全世界が

注目した就任演説でした。

巷では、オバマさんの演説集などがかなり売れているらしく

改めて、言葉のもつ意味と重要さが注目されています。

僕は、オバマ大統領のこれまでの演説や就任プロセスを

見ながら、ふとイタリアの学校の教科書の話を思い出しました。

イタリアの学校の教科書では、指導者に求められる5つの

資質について、次のように取り上げています。

「指導者に求められる資質は次の5つである」

 

①知性 ②説得力 ③肉体上の耐久力

④自己制御の能力 ⑤持続する意志


「カエサルだけが、このすべてをもっていた」と。。



僕自身、歴史やローマ時代の話が好きなので

これまでもたくさんの歴史の本を読んできました。

その中で、歴史上最も優れたリーダーは誰かと問われれば

いつも真っ先に思い浮かぶのがこのユリウス・カエサルです。

ガリア戦記をはじめ、カエサルに関する伝説やエピソードを

目にするたびに、この人はほんとすごいなぁ・・・・

と、2000年の時を超えて感嘆させられます。

自分の軍団の部下は常にボスについていきます状態にさせて・・

敵さえも味方に引き入れることなんて朝飯前だったカエサルは、

まさに説得力=コミュニケーションの達人でした。

オバマ大統領の演説は、非常に説得力があると言われていますので

リーダーに必要な資質のうち、説得力は及第点かもしれませんね。

今後は、これ以外の資質にも注目していきたいですね。

カエサルと残りの4つの資質については、また次回お話します。。

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法の民

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2008年4月29日


今日は労働法研究で著名な早稲田大学島田教授の

講演を聴講してきました。

 

テーマは「労働法と管理職」について。

 

最近の管理職問題を受けてか会場はかなりの人で

埋まっていました。

 

社労士として、管理職問題については、常日頃から実践的な対応が

求められる分野ですが、今回の講演は実践的な実務セミナーではなく、

法理論や裁判例を中心に考察するアカデミックな内容でした。

 

人事・労務を生業にする者にとって、法理論とその解釈は

実務をこなしていく上で幹となる部分です。

 

そういう意味で、こうした機会を通じて自らの法認識と理解を

深めることは意義あることだと思います。

 

管理職を取り巻く昨今の労働問題は、労働時間主義を前提とする

現行法制上では解決が難しい問題です。

 

しかし、難しいといったところで未来において進歩がなければ

法律を作る意味も法治国家の意味もないように思います。

 

今日の講演を聴いていて、ふと古代ローマ人のことを思い返しました。

古代ローマ人は法の民でしたが、同時に現実主義者であったことでも有名です。

 

彼らは、法律ですべての現実的問題や紛争を解決することはできないが、

社会において適度なバランスを取れることは知っていました。

 

ローマ人の教えではありませんが、法律とは要は

人間社会のバランスをとるためのインフラに他なりません。

 

また、インフラである以上はメンテナンスが不可欠です。

メンテナンスはその時代その時代に合ったやり方で

なされるのがセオリーです。

 

そう考えれば、必ず進歩・改善する道が開けるはずです。

ポイントは、現代の日本人がローマ人のように現実主義者に徹して

その手腕を発揮できるかどうかだと思います。

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