‘人事トピックス’ カテゴリーのアーカイブ

変形労働時間制認められず

カテゴリー: 人事トピックス

2010年4月8日


今日は、寒い。。

この時期は寒暖の差が激しいとはいえ、
吐く息が真っ白なのにはビビりました。

またしてもというか、残業代訴訟で会社が敗訴したようです。
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変形労働時間制を理由に残業代を払わないのは不当だとして、
外食チェーン「洋麺(めん)屋五右衛門」の元アルバイトの男性(28)が、
店を運営する日本レストランシステム(本社・東京)に2006年3月~
08年2月の未払い残業代など計約21万円の支払いを求めた訴訟の
判決が7日、東京地裁であり、藤井聖悟裁判官は同社に約12万3千円の支払いを命じた。

判決によると、同社は一定期間の労働時間が平均週40時間以内であれば、
特定の日に8時間を超えて働かせることなどができる変形労働時間制を
アルバイトに採用した。しかし、期間中のすべての労働日や労働時間を
事前に決めないなど、労働基準法が定めた変形労働時間制の要件を守らず
無効であると指摘。1日8時間を超える時間外労働については、割り増し
残業代の支払いが必要だと判断した。
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以上、asahi.comより

 

強行法規である労基法の要件を満たせていない変形労働時間が
無効とされるのは、ある意味当然です。

 

が、それよりも恐いのが、約6,000人のアルバイトが同様の状態にある
という原告代理人の指摘です。

 

今回は労働者1人の提訴だから120,000円程度で済んでいますが、
仮に6,000人のアルバイト全員に120,000円の残業代を支払うことになれば
その総額は、軽く7億円オーバー。

 

同様の訴訟を相次いで起こされた場合、企業にとっては
それこそ死活問題に発展します。

 

外食産業を含め、経営の存続そのものを流動的な労働力であるアルバイトに
頼らざるを得ない業界にとっては、今後ますます厳しい時代になりそうです。

なので、労働時間管理は、できる限り適当にやらないことが大事です。

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労基法改正案

カテゴリー: 人事トピックス

2008年11月14日


自民・民主両党は、12日労基法改正案の中で時間外割増率について

当初「月80時間を超えた部分」について50%とするとしていた内容を

「月60時間を超えた部分」に修正することで大筋で合意した模様。

昨年国会に提出されたまま暗礁に乗り上げていた改正労基法案ですが

これで、ほぼ間違いなく今国会での成立の見通しがたったといえるでしょう。

今国会期末に成立したとして、施行は1年以内となっているので

来年11月までのどこかの時点で施行されことになります。

この改正案の狙いは、昨今の過労死問題やワークライフバランスなどの

観点から、総じて時間外労働の抑制に他なりませんが、果たして一定の

効果が期待できるのか、正直疑問に思う部分も否めません。

なお、同法案では中小企業については、救済策として当分の間、

この改正案の割増賃金引上げに係る規定を適用しないとしています。

しかしながら、注意すべきは、この中小企業の範囲は事業場単位ではなく、

企業全体でみることになっている点です。

例えば、卸売・サービス業の場合は、100人以下が中小企業とされています。

一事業場単位でみれば100人以下であっても、企業全体で上記労働者数を

超えてしまっていたら、50%の割増率が適用されることになります。

来年は、給与計算や実務上で大きな対応が求められることになりそうです。

改正パートタイマー法

カテゴリー: 人事トピックス

2008年1月24日


近年、労働関連法の変化や動きが活発になってきています。

今後はこのブログでも、タイミングを見計らって取り上げていきたいと思います。

さてさて、そんな中、今年4月1日から改正パートタイマー法が施行されます。

今回の法改正の大きなポイントとしては

①正社員との格差是正・均等待遇の徹底

②正社員への転換促進

①については、仕事内容やその責任度・困難度が

正社員と同じような仕事に就いているパートタイマーについて

正社員と同様の処遇措置をとること。

②については、パートタイマーが従事していた仕事のポストで

新しく外部から正社員を募集・採用する際に、もともと勤務している

パートタイマーに社員としての登用の機会を与えるなどの措置を

とること。

特筆すべきは、これらの内容が義務化されたという点です。

これまで、いわゆるパートタイマー等の非正規社員は柔軟な経営資源として

企業経営上なくてはならない存在として活用されてきた一方で、

その地位や待遇は、正社員と比べて不安定なものでもありました。

今回の法改正で義務化されたことで、今後パートタイマー等の

非正規社員を多く活用している業種・業態ではパートタイマーの

人事・労務管理に大きな影響が出てくることが予想されます。

場合によっては大きなリスクに発展することも考えられますので

パートタイマーを多く活用している企業にとっては、何らかの対策を

検討してみる必要があると思います。

みなさんの会社は大丈夫ですか・・・?